米国株式・米国ETFなどの外国株式の配当金は、特定口座の源泉徴収あり・なしに関わらず、外国で課税され、さらに日本でも課税されている「二重課税」の状態になっています。
この二重課税のうち外国課税分については、確定申告で外国税額控除を申請することで、払いすぎた税金を取り戻すことができます。
外国税額控除は確定申告で二重課税状態の税金が返ってくる、知らなきゃ損!なお得な制度です。
今回は、国税庁 確定申告書等作成コーナー(e-Tax)を使った、外国税額控除の確定申告方法(特定口座 源泉徴収ありの場合)を紹介します。
- 外国税額控除するために必要な書類
- 米国株・米国ETFなどの外国税額控除の確定申告方法
- 確定申告申告をするときの注意事項
米国株式、米国ETFなどの外国株式の配当を受け取った方は、是非この外国税額控除を使って税金を取り戻してみてください~!
外国税額控除はこちらの記事でも詳しく紹介してます
外国税額控除をするために必要な書類
外国税額控除を確定申告する際に必要な書類などはこちらです。
- マイナンバーカード(e-Taxを使う場合)
- 給与所得の源泉徴収票(会社員の場合)
- 特定口座年間取引報告書
給与所得の源泉徴収票は、1月中旬~下旬に会社から発行されるものです。
特定口座年間取引報告書についても、1月中旬~下旬に証券会社から発行されるものです。SBI証券の場合は、[口座管理]>[電子交付書面]から閲覧することができます。
国税庁 確定申告書等作成コーナーで事前準備
国税庁 確定申告書等作成コーナー(https://www.keisan.nta.go.jp/kyoutu/ky/sm/top#bsctrl)にアクセスし、作成を始めます。
マイナンバーカード方式を選択します。スマホとマイナンバーカードがあればスムーズに確定申告書を提出ことができる、一番おすすめの方法です。
所得税の確定申告書を選択します。
画面に表示される画面に沿って初期登録・事前準備などを行います。
米国株式・米国ETFの外国税額控除の確定申告方法
①「収入金額・所得金額の入力 」で給料所得を入力する
初期登録・事前準備が終わると、このような「収入金額・所得金額の入力」画面になります。「給与所得」欄の[入力する]をクリックします。
書面で交付された年末調整済みの源泉徴収票の入力の[入力する]をクリックします。
給与所得の入力で、自分自身の給与所得の源泉徴収票を見ながら、説明に沿って該当箇所を入力します。
全て入力したら[入力内容の確認]をクリックします。
入力した内容が反映されていることを確認して[次へ進む]をクリックします。
以上で給与所得の入力は終わりです。
②「税額控除・その他の項目の入力」で外国税額控除を入力する
「税額控除・その他の項目の入力」画面に進み、「外国税額控除」欄の[入力する]をクリックします。
「外国税額控除の入力」の画面に移ります。ここで[外国税額控除額の計算がお済みでない方]を選択します。
自分自身の特定口座年間取引報告書を見ながら「外国所得税額」を入力します。
- 国名:米国株式、米国ETFであれば「アメリカ合衆国」と直接入力します
- 源泉・申告(賦課)の区分:「源泉」を選択します
- 所得の種類:「株式の配当」と直接入力します
- 所得の計算期間:例の通り入力します
- 納付確定日:例の通り入力します
- 納付日:例の通り入力します
- 税種目:「所得税」と直接入力します
- 相手国での課税標準:特定口座年間取引報告書⑧の金額を記載します
- 左に係る外国所得税額:特定口座年間取引報告書⑨の金額を記載します
特定口座年間取引報告書
「本年中に納付する外国所得税額」の下にある「調整国外所得の計算」を入力します。
基本的には、特定口座年間取引報告書の「国外株式又は国外投資信託等」の「配当等の額」の同額を記載することになります。
「調整国外所得の計算」以降の欄は過去3年遡って外国税額控除申請する場合に記入する欄になります。該当しない方はスルーでOK。
以上で外国税額控除の入力は終了です。[入力終了(次へ)]をクリックします。
「税額控除・その他の項目の入力」画面で外国税額控除を適用した旨が表示されます。
「計算結果確認」画面に進むと還付される金額が表示されます。
外国税額控除をすることで取り戻した分はこちらに含まれています。
この後は画面に沿って住所・還付されるお金の振込口座等を入力することで、確定申告書を提出することができます。
確定申告書するときの注意事項:確定申告した場合、ふるさと納税も確定申告が必要になる
確定申告をした場合、ふるさと納税のワンストップ申請していたとしても、ワンストップ特例は適用されなくなります。
何かしらの確定申告を行う場合は、ふるさと納税の金額を寄附金控除額で確定申告する必要があります。
例えば…
- 外国税額控除の確定申告を考えていて
- ふるさと納税も使っている
という方は外国税額控除だけではなく、ふるさと納税の確定申告も必要になります。
忘れずにふるさと納税も寄付金控除で申請しましょう。
ふるさと納税の確定申告方法はこちらの記事で紹介してます
まとめ
今回は、国税庁 確定申告書等作成コーナー(e-Tax)を使った、外国税額控除の確定申告方法(特定口座 源泉徴収ありの場合)を紹介しました。
外国税額控除は申請するだけで二重課税状態の税金が返ってくる、お得な制度です。
米国株式、米国ETFなどの外国株式の配当を受け取った方は、是非この外国税額控除を使って税金を取り戻してみてください~!
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